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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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AVE小説【君が導いた未来】

AVE小説【君が導いた未来】

IW完結後設定でドク→→→トニなドクトニです。
IWネタバレ含みます。
微妙にえってぃような表現ありますが致しておりません。が、一応 18歳未満な方は見ないでくださいね。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【君が導いた未来】





「今日は疲れたのではないか?」

空間を繋ぐ燈色の輪を潜りながら優しく声を掛ければトニー・スタークは嫌そうに片眉を下げて私へと視線を寄越す。

「それは医者の観点から見て、そう見えるのか?」

いままさに飲もうとしていた痛み止めの薬を指先で隠してトニーはコップに注がれた透明な液体を飲み干した。弱みとなりうる全てを誰にも見せなくなった男は共に戦う仲間と言えどもその懐へとなかなか入れてはくれない。ふいに視線が逸らされて早く出て行けと言わんばかりにトニーは私に背を向けてしまう。その事実に心の奥底がじわりと焦がれる。彼に惹かれ始めたのは彼をこの世界の危険因子としてリストアップするかどうか、その判断をする為にミラーディメンションから彼の行動を見ていた時からだ。誰にも見られていない場所では人間はいとも容易く仮面を外す。ミラーディメンションは監視の為に役立つとは師もよく言ったものだ。私は鏡の世界を通してトニー・スタークを見据え、未来を廻り彼の本質を理解してしまい、一方的に恋に落ちた。手に入れたいのではない。ただ、私の護りたいモノの中にトニー・スタークという存在が入ったのだ。

「君が受け容れてくれるならば仲間としてでなく、医者として言わせてもらおう。
ヒトの肉体に休息は必要不可欠だ。君は少し休んだ方がいい。」

働き過ぎだと告げ、彼の背中に近寄りトニーの肩へと両手を伸ばす。優しく触れ、体を休めるようにソファーへと導いてやればいい。たったそれだけだ。それだけの行動でさえも私は躊躇し、肩へと触れる直前でその両手を止めてしまう。空になったコップがことりと音を立てた。痛み止めの薬はまだトニーの手の中に握られたままだ。手放す気はないのだろう。
トニーが仲間を、愛する者達を拒絶するようになってしまった原因の一端は私にある。死を選別された人々の中に彼の大切な存在が入りすぎた事。避けられない道だったとはいえ、私が引き金を引いたのだ。トニーの心に深い傷を残すと分かっていながら…

「トニー…」

悲鳴をあげ続けるトニーの心に寄り添い痛みを抱える傷をいたわってやりたかった。私も残る側だったなら良かったのだ。無差別な選別は非情。画面越しの愛する両親と同じように、トニーの“目の前で消された男”をトニーが受け入れられる筈がない。
ならば、せめてと、此方を振り向く事すらしないトニーの背中へと問い掛ける。

「誰の言葉なら君は聞く?君が安らぐ場所は何処だ?こんな寂しい場所ではないだろう。連れて行こう。何処へ行きたい、トニー…ッ!」

「なっ!」

突然に身体が引っ張られ言葉が尻切れ調子になる。押し出された足は踏ん張りが利かず、気が付けば私はトニーの背中へと体をぴったりと密着させ、浮遊マントにぐるぐる巻きにされていた。シュルシュルと私とトニーの体をきつく巻き締める浮遊マントは襟で私の頬をぺしぺしと叩く。なんのつもりだ…!

「ドクター!なんのつもりだ!」

「此方も同じ意見だ!」

浮遊マントの所為だと伝え、なんとか離れようとする私達を浮遊マントはぎゅうぎゅうと締め付ける。ぴったりと密着したトニーの体温がじわりじわりと此方へと伝わってくる。触れぬようにしていた私の苦労を分かっているのか?動かせるのはほんの僅かな隙間分だけで、離れる事がつかない。身動ぎすれば擦れあう衣の感触。身近に感じるトニーの甘い体臭にくらりと頭が酔う。草原に咲く美しい花に似た匂い。暴れるトニーの髪先がすんと鼻を掠めるとシャンプーの香りがした。嗚呼、シャワーはきちんと浴びていたのか…。今までの私の言葉が少しでも君に伝わっていたというならば嬉しいのだが。

「ド、ドクターッ!」

慌てるトニーに呼び掛けられて漸くに気付く。予期せぬ密着に下半身に熱が集まり勃ち上がってきてしまっている。しまった…!と自信を恥じたが性欲を咎められる者などいないだろう。好意を持つ相手にこれ程までに密着して、勃たない訳がない。ましてや、勃ち上がったものがトニーの柔らかな尻肉に押し付けられているのだ。

「す、すまない…!」

「っ!⁉︎」
謝罪を口にしながらもトニーの身体がビクリと跳ねた事で気が付いた。トニーと同様に顔に熱が上がる。

「何故 大きくなる!⁉︎溜まってるのか⁉︎」

声を荒げるトニーに申し訳ない気持ちになるが、愛しい者を意識すればする程に興奮が押し寄せる。そして、離れられないのだ。せめてと僅かな隙間分だけ腰を引けば浮遊マントが私の臀部を強く押し込んだ。私の勃ち上がったそれが再びトニーの肉尻へと密着する。

「はっ…ドクター!冷静に…なれ!」

「冷静になって落ち着くものではないのは知っているだろう!」

トニーと喧嘩口調になりながらも、浮遊マントの力が抜けたタイミングを計り腰を引く。激昂の興奮からか、トニーの身体から立ちのぼる花の匂いがより甘く強くなったように感じた。私よりも細い肩に美しい曲線の筋が首からとおる。汗ばんだ肌があかい。

「っぅ!」

「ぁ!マント君、やめ…るんだ!離せ!離してくれ!」

油断した瞬間に再び臀部を強く押されトニーの肉尻に私の勃ち上がったものが沈み込む。体内へは入ってはいない。いないが、ぶつかる度にふるりと身体を震わせたトニーに興奮が止まらなくなりそうだった。このまま衣服をずらし脱がせ、秘められた場所の奥深くへと挿入し、抱き掻き乱したくなる。勃ち上がったものがさらに硬くなりトニーを刺激する。ダメだと理性が叫び、腰を引くが、そのたびに浮遊マントが私の腰を押しトニーの尻へと打ち付けさせた。
幾度も繰り返す、前後に腰を揺らす律動。まるで擬似セックスのようだと自覚すれば、揺れる身体が浮遊マントに動かされているのか自分の意思で動いているのかすら分からなくなりそうだった。このままシャンプーの香る髪に唇を落とし匂いに満たされながら愛を囁きたいとさえ思ってしまう。ぐりぐりと臀部を撫でまわしトニーを陵辱する腰が愛情からだと吐露してしまいたい。ぺしぺしと浮遊マントの襟が私の頬を叩く。何かを促すかのように。

「ド、クター…ストレンジ!もう、やめさせてくれ。頼む。きちんと休息する…っ、だから!」

強く押された体躯に爪先立ちになりながら脚を震わせ、懇願するトニーの息が荒く乱れていた。頭に浮かんだのは同じなのだろう。擬似セックスに興奮したのは私だけではなかった。だが…

「違う。」

否定の言葉を伝えればトニーの長い睫毛がふるりと震えるのが見えた。美しく、儚い瞳がなによりも愛おしい。私の護りたいものの1つではなく、私の1番護りたい存在。再び密着し溢れた欲を自覚して漸くに、私は言葉を紡ぐ。

「浮遊マントが何かを言わせたかったのは君にではない。私だ!私に心のままに告げろと言っている。
トニー、勃ち上がっているのは溜まっているからではない。君に欲情した。傷ついたままの君を放っておきたくない。君を護りたい。誰の手ではなく、私の手で。君を、愛している!」

トニーの身体へと腕を回そうとすれば浮遊マントは素直に力を緩めてくれた。トニーの体を抱き締めて、素直にその肉体へと鼻先を埋める。嗚呼、デイジーの香りだ…と甘い香りに酔い痴れる。するりと私達の体を解放した浮遊マントは、私の肩の上に再びおさまり満足そうにしている。告白させたかったのだろう。お節介な奴だが、方法が悪い。

「私を殴るか?」

紅く色づいた耳元で囁けばトニーは拳を強く握り締めて視線を逸らす。「いいや…」と小さく漏れた声が可愛らしく、強く抱き締め安堵の息を吐き出す。

「ドクター、マント君は離れただろう。それそろ離れてくれ。」

困った子供をあやすようにトニーの手が私の腕をぽんぽんと叩いたが、素直に離れる気にはならなかった。進んだ時計の針が戻せないように、歩みを進めた未来は変わらない。それなのにだ、私は未練がましく縋り付く。この温もりに触れられるのが今が最後かと…嗚呼、まさに未練がましく縋り付いているのだ。震える指に力が籠もる。

「私が見た未来の中に、君が私の想いへ応えてくれたものもあった。」

息を吸い込み、トニーのすべてを思い出として体の隅々に流し込む。

『だが、“この未来ではない”。』

心臓がひどく軋むが、続きの言葉はついに声として出せなかった。唯一の希望の未来へ進むよう私が引き金をひいた。トニーが愛する者達を拒絶する未来を。私の想いがトニーへ届かない未来を。
トニーの温もりが私から離れ遠ざかってゆく。たった数歩の距離だが、離れた空間がひどく冷たかった。パラパラと床に落ちた何かの音が聞こえる。

「これが、その未来だと言いたいのか?
これが、僕が君を愛する未来?」

振り向いたトニーは呆れたように腕を組み私を睨みつける。

「幾つの未来を見たかは聞かない事にしよう。君の事だ、成功するまで見たんだろう。
なあ、随分と酷い顔だな、ドクター・ストレンジ。まるで今からフラれるかのような顔だ。結果が分かりきっている事でも君は緊張をするのか?君は本当に、“奇妙な医者”だ。
君が見て導いたんだろう?僕が君に惚れる未来に。
今はまだ……実感はないが…」

はっと息を呑む。トニーの手から滑り落ちた痛み止めの薬。トニーのどこまでも甘い瞳が不安定に揺れて私を信じようとしているのだ。想いが交わらない筈だった未来が変化しようとしている。渇望した未来に手が届いて私は再びトニーの体を強く、ただ強く抱き寄せた。
パシパシと足を叩き浮遊マントが自分のお陰で上手くいったと自慢気にマントの端を揺らしてくるが、断じて浮遊マントのお陰ではないと言い切るとしよう。
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