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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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AVE小説【秘め事は術からく御見通し】

AVE小説【秘め事は術からく御見通し】

フュチャアベのドクトニです。
例の過去飛ばされ回での発言に萌えてしまった結果です。

『追記を読む(↓)』からどうぞ。



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【秘め事は術からく御見通し】



グレーのスーツ姿に身を包み腕を組みながらトニー・スタークはふむと声をもらし考えた。目の前にはニューヨークのサンクタムサンクトラムがある。謂わばドクター・ストレンジの住み家だ。
静かな街並みに溶け込んでいながらも、中に入れば奥は深く奇妙に入り組んでいる。玄関から奥へと続く入口は暗く、一般の辞書には載ってはいないだろう灯りをともした花が咲いている。至る場所に魔術の書物が置かれ、長く続く階段は不思議絵のように天地をひっくり返す。
正直に言えばトニーはこの長い通路が嫌いであった。人に逢う為にわざわざに足を運んで体力を消費せねばならないのだ。時間の無駄である。高いセキュリティは必要だが、距離は必要なく、利便性の高い機械を生み出す事に長けたトニーはいつも此処、この屋敷の入口の前で少しの不満を持つのだ。
とは言え、そのまま立ち去るつもりもなく。トニーは小さな溜息を吐き出して建物の扉を開いた。案の定 中は薄暗く、よくよくとは先が見えない。ほのかに灯る朱色の花の光を目印にトニーは屋敷へと足を踏み入れた。瞬間にトニーの足元がまるで床を踏む抜いたかのように崩れ、体が地面をすり抜け穴へと吸い込まれてゆく。衝撃に耐えるように閉じた瞳が一瞬の闇を感じ、次いで淡い光を感じればトニーは恐る恐ると瞳を開いた。

「ようこそ、トニー。」

至近距離で微笑む男はドクター・ストレンジ。気が付けばトニーは最上階の部屋にある椅子に座らされている。椅子の肘掛けに両手を置き、トニーの逃げ場をなくしたストレンジは指先だけで魔法を操り暖かなハーブティーを用意する。カタカタと音を鳴らし空中に浮いていたカップがテーブルの上へと並び出す。ふわりと近付いた唇がトニーの前髪の根元へとキスを贈り、トニーは困ったように口を開いた。

「秘め事はお見通しか。サプライズにならないな。いつから気付いていた?」

「私は常に見ているよ。特に、君の事はね。」

随分と子供らしい拙い束縛心をみせ、唇をゆるめて笑顔を見せるストレンジにトニーは小さく唇を尖らせた。その唇を指の腹で撫でてストレンジはトニーの整えられた髪をゆっくりと掻き混ぜ、撫でおろしラフな姿に戻してゆく。

「おいおい。そんな早急に盛るな。」

「恋人がサプライズで訪ねてきたのに?君が“正装”で来るのは“Yes”の合図だろう?」

ビジネススーツを着込んでしまえばタワーに住む見習いヒーローの子供達に行為の痕が見つかる事はない。それこそ着替え中に飛び込んででも来られない限りは安泰だ。さらに仕事で外出していたとすれば数日の外泊も怪しまれる事もないだろう。ストレンジにはすっかりとバレてしまったが最近身に付けたトニーなりの秘め技だ。恋人同士の身体の繋がりなど子供達の教育にはまだはやい。
シュルリと指先で紅いネクタイを弄り遊ぶストレンジの眼差しは期待を乗せてトニーを見据えている。僅かに視線を下腹部に向ければ、そちらも期待通り、芯を持った熱がズボンを押し上げていた。自然とお互いの呼吸が熱を放ち荒くなってゆく。触れ合いそうな程に近付いた唇を追い、トニーが身を寄せれば、何を思ったかストレンジの身体が不意にトニーから離れてゆく。

「其処はキスをする所だろう」

「その前にこれを」

不満気に呟いたトニーを余所にストレンジが手にしたのは先程ストレンジが魔法で淹れたハーブティーだ。今更 お茶会か?と視線で訴えるが、ストレンジは微笑みながらトニーの唇へとまだ温かいそれを寄せる。ふわりと香る不思議な匂い。おそらくはこの世界の物ではないだろう葉が浮かぶそれをこくりと飲み込み、トニーはストレンジの瞳を見据えて真意を窺った。

「全部飲み干して…君が喉を痛めないよう特殊配合をしたハーブティーだ。」

思わず飲んでいたハーブティーを噴き出しそうになるトニーに気付いていたのかストレンジは両の手をカップに添えて包み込み、意地の悪い微笑みでトニーを見据える。ストレンジはトニーを抱き潰す気満々であり、その為の準備は万全であると主張までしてくる。身体の熱が頰まであがりトニーは恥ずかしさに一瞬だけ瞳を閉じて息を整えた。身体の距離を寄せて差し出されるハーブティーをわざとゆっくり飲んで焦らしてやろうかとトニーは小さく小さく微笑んでいた。
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