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瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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ディスウォAVENGERS小説【真夏の日5】

ディスウォAVENGERS小説【真夏の日5】

トニーが後天性(元々は男性だが、とある理由により)女体化したお話。真夏の日5話目。
アキトニなので腐向け。


『追記を読む(↓)』からどうぞ。




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「じゃあなー!アキラー!」

同級生の元気な声をアカツキ・アキラは上の空で聞き流した。ジリジリと蝉達は暑い日差しの中で今日も大合唱を鳴らしている。暑さで蒸せ返る学校の玄関口からじっと校門を見詰めて、其処に誰もいない事を確認してはアキラはウロウロと廊下を歩き回る。暫くしてぴたりと足を止め、胸の前で腕を組み「うーうー」唸ってはまた校門を見に行くアキラは端から見れば挙動不審だ。クスクスと通り掛かりの同級生達がアキラを笑うが、アキラは気にも留めずにまたウロウロと廊下を歩き回った。
校門には誰の姿もない。此処数日間、毎日アキラを迎えに来ていたトニーの姿が今日は見えないのだ。持っていた携帯電話で自宅に電話をしてみたが、誰も出る事はなく、トニーに電話をしてはみたものの案の定と言うべきかS.H.I.E.L.Dの職員に繋がり慌てて通話を切る羽目となった。父も兄も自宅には不在で、学校へも来ていないトニーは何処へ居るのか。
最初はすぐに帰宅しようとしたアキラだったが、もし今トニーが学校へと向かっている途中だったとしたら…?とすれ違いの可能性を考えてしまい、迷いから行動を起こせなくなってしまう。ウロウロと廊下を歩き回り、唸ってはまた校門を見詰めてアキラはガシガシと頭を乱雑に掻いた。
トニーに学校へ来て欲しい訳ではない。此処数日の間に、生徒、ましてや教師達の間でも話題となってしまっている美女は世界的にも有名なあのトニー・スタークだ。容姿端麗なその姿に注目の的となっているトニーに何故だろうか、アキラは心の内側に焦りとモヤモヤとした苛立ちを抱えている。そうして、トニーに会えばその肉体の妖艶さに体の芯がむずむずと疼きだす。ぐるぐると目まぐるしく変化する自身の感情にとてもではないが平常心を保っていられない。
保っていられないのに、である。
こうしてトニーが姿を現さなくなると途端に違う感情がアキラの心を掻き乱すのだ。
(何故 迎えに来てくれていないのだろうか?)
その感情から次第に寂しさや、会いたいと言う感情が溢れ出してくる。そうして理不尽にも似た怒りの感情が湧き出してきてそれが止まらないのだ。
はあ…と大きく溜息を吐き出したアキラは最後に1度だけと校門を見詰め、其処にトニーの姿がない事を確認して、ガックリと肩を落とし下駄箱から靴を取り出した。諦めて帰宅しようと決心しながらも視線はチラチラと校門へと向く。校舎を出て校門を出ても視線はキョロキョロと落ち着かず、見慣れたトニーの姿を探してアキラは帰宅路を歩いていた。
纏わり付くような暑さもトニーに出逢いさえすれば爽やかな風に吹き飛ばされるような気さえしながら。帰宅路を注意深く、まるで初めて来た場所を歩くように何度も視線を動かしてアキラは歩いてゆく。しかし見つからないトニーの姿。アスファルトから蒸せ返す熱が次第に苛々としてきた心をも焼いてゆく。八つ当たりに道端に落ちていた小石に狙いを定めてアキラは右足を振り蹴った。
カツンと甲高い衝突音が響く。
珈琲店舗の店先に置かれた小さな立て看板にあたり、弾かれた小石はころころと道端を転がってゆく。まるで其処へ導かれたかのように。男女の足元へと転がった小石から視線を上げてアキラは驚きに目を見開いた。男性に手を翳し飛び切りの笑顔で微笑む女性はトニーだ。そして今しがた別れて行った男性もまた美丈夫で、トニーから背を向けると同時に至極穏やかな表情を浮かべている。まるで抜き出された絵画のように、トニーと男性を包み込む美しくも親密な空間がアキラの目に焼付き、ひどく胸を焦がした。小さな拳を強く握り締め、唇を噛み締めて、抑えきれない衝動のままアキラはその場から逃げるように駆け出した。
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