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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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ディスウォAVENGERS小説【真夏の日2】

ディスウォAVENGERS小説【真夏の日2】

ディスウォでアキトニ。腐向け。
続いちゃった2話目。
社長が後天性(元々は男性だが、とある事情)により女体化してます。
苦手な方は御注意してください。

『追記を読む(↓)』からどうぞ。




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ジリジリジリと蝉が鳴く。何処か近くで鳴いている蝉の声に起こされてアキラはぼんやりと瞼を開いた。柔らかな枕。机の上には教科書とスクール鞄。トニーを含めたアベンジャーズと仲間達と一緒に撮った記念の写真は色褪せる事なく壁に貼ってある。目覚めれば日常と変わりない自分の部屋でアキラは小さく頭を掻いた。
嗚呼、夢だ。
妙な夢をみたと自覚しながらアキラはベッドから足を下ろす。深夜に付けた冷房はもう切れている。真夏の太陽に熱されて、じわじわと温度を上げてゆく室内。大きな欠伸をしてアキラは自室から出てふらふらと歩き出す。登校時間にはまだ早い。が、妙な夢をみた所為か体はほのかに熱く、室内の暑さに喉はカラカラだ。渇いた喉を潤そうとアキラは冷蔵庫に入っている水を目指して歩き出した。
それにしても妙な夢をみたな。
頸にかいた汗を手の甲で拭い、アキラは夢の内容を思い出し苦笑する。トニーが女性になる夢なんて。俺はトニーに何を求めているのだろう?思考に沈めばもぞりと心と体にむず痒い何かがはしる。ほんのりと冷えた廊下をぺたぺたと裸足で歩きながらアキラは雑念を振り払うようにふるふると頸を振った。かちゃりと鳴った扉が開く音に気付かないままアキラの足は廊下を進み、続いて鼻と頬をむにゅりと柔らかな感触が包み込んで、アキラは誰かにぶつかったと気が付いた。反動で床にどたりと座り込み。痛む尻に意識を半ば奪われながらアキラは顔を上げる。
「ごめ…っ⁉︎」
兄のヒカルか、父のノゾムだろうと謝罪を口にしたアキラの声が途中でとまる。パクパクと呼吸を忘れたように口を開いたアキラの頬は逆上せたように真っ赤に染まった。
シャワーを浴びていたのだろう艶やかに濡れて輝く黒髪。肩に掛けた白いタオルの隙間にぽたぽたと落ちる雫は朝露のように美しく、ほんのりと赤みを持った品やかな躯はひどく色っぽい。少し大きめの淡いピンク色のTシャツだけを羽織ったトニーはアキラだと気付くと紅い唇に暖かな微笑みを浮かべる。
「何だ、アキラ。随分はやい起床だな?」
にこりと太陽のように眩しい笑顔を魅せるトニーの肉体はどう見ようとも女性の肉体だ。鮮明になってゆくアキラの記憶。
あれは決して夢ではなかったのだ。
ひどく動揺するアキラを他所にトニーは微かに濡れた素足をぺたぺたと鳴らしてアキラに近寄る。恐らくはノゾムのだろう男性用Tシャツを着ている所為で豊満な胸が収まらず、アークリアクターが輝く胸元は柔らかな肌を露出している。濡れた肌の所為なのか胸先はぷくりと小さな凸が存在を主張して、アキラは無意識にごくりと唾を呑み込んだ。タオルで髪を拭おうと上げたトニーの腕につられTシャツも上がり、ぽてりとした臀部とすらりとした太腿の曲線を描く。むず痒い衝動を抑え込んでアキラは悲鳴に近い声を上げた。
「トニー!何でズボンを穿いてないんだよ⁉︎」
「俺はいまシャワーを浴びたばかりだぞ?暑いからに決まってる!
男同士だろ、気にするな。」
何の気無しに笑うトニーにアキラは頭の中で猛反論をする。今は女性だろう!と声にならない声を出しながらアキラはトニーの胸元から目が離せなかった。ぷるりと揺れる柔らかな肉がトニーが僅かにでも動くたびに存在を主張する。先程ぶつかった柔らかな肌の感触を思い浮かべてアキラの頬にさらに熱が集まった。
「ん?どうした、アキラ?……嗚呼。」
ずっと見詰めていた所為かアキラの視線に気付いたトニーが前屈みになり胸を強調してくる。ぷるんと揺れた大きなそれにアキラはギクリと躯を強張らせた。
「これに触ってみたいのか?
お前になら、特別に触らせてやってもいいぞ。」
紅い唇が妖艶に誘惑して、アキラはまたしても無意識に唾を呑み込んだ。触れていい筈がない!今のトニーは女性なんだから!必死に理性を奮い立たせ、ぶんぶんと頸を横に振るうアキラにトニーがくつくつと笑う。そうして伸ばされた細く長い指がアキラの手に絡まった。触れたトニーの指が熱い…。アキラの思考がじりじりと熱に揺れる。
「お前は俺のパートナーだろ?遠慮するな。」
手を握り寄せられた胸元。ぴたりと触れたアキラの掌は柔らかな肌の中央にある機械に触れて止まった。想像したむにゅりとした柔らかな感触とは違う機械の硬さにアキラは盛大に息を吐き出して、俯く。無意識に息を止めてしまっていたらしい。アキラは自分がとんでもない勘違いをしていたと気付くとぐちゃぐちゃに混乱した頭を整理しようと慌てて呼吸を整えた。頭上からトニーの暖かな微笑みが降り注ぐ。
「そんなに緊張しなくても簡単に壊れるような構造はしていない。
このアークリアクターを、誰が造ったと思ってる?」
「トニー…」
溜息混じりにアキラが呟けばトニーは満足そうに微笑み、眼差しを細く緩めた。アキラの掌から漏れる淡い輝き。アキラは小さくそれを撫でて、手を離し、緊張で汗ばんだ手をぎゅっと握り締めた。





アキラは学校でカタカタと足を揺らし貧乏揺すりをしていた。はやく。はやく。と焦る気持ちに体がどうにも反応してしまう。男性教師の言葉も耳に入らず、忙しない気持ちで時計を見れば授業終了まであと1分。アキラはちらりと窓の外へと視線を向ける。学校の校門。其処に立つ美女は校門の日陰に立ちながらアキラを待っている。焦る気持ちに時計を睨み据えてカウントダウンを始めた。
5…4…3…2…1!
授業終了のチャイムが鳴ると同時にガタンと椅子を鳴らしてアキラは立ち上がる。と、男性教師の持つ教科書がアキラの机にバチンと叩き下ろされた。ひくりと唇の端をビクつかせたアキラに教師の鋭い眼差しが絡みつく。
「随分と上の空だな、アカツキ君?
呼んでも反応がない。視線はずっと校門と時計の往復。君の気持ちは分かるが、そんなに校門の所にいる美女が気になるのかね?」
男性教師の言葉に、美女ではなく男性なんだけど、と心中で反論するアキラ。教師はギロリとアキラを睨むと盛大に溜息を吐き出して、右手をひらひらと振り払った。まるで帰宅していいと感じられてアキラの手がゆっくりとスクール鞄に伸びる。
「誰が帰っていいと言った?
本当に話を聞いてなかったんだな?この後、教室掃除がある。それが終わるまでは帰れないぞ。」
人差し指で銀縁眼鏡を押し上げて溜息を吐く教師は頭が痛いと言うようにゆるゆると頸を振る。そうして離れた教師は手を鳴らし、生徒の視線を集めて教室掃除開始の合図を始めた。アキラは露骨にガックリと肩を落とすと、小さな溜息を吐き出して校門を見る。
トニーが待っているのに…。
もちろん2人は待ち合わせなどはしていない。今朝アキラが学校に出掛ける時もトニーは父のノゾムとなにやら難しい科学の話に熱中していて、アキラと交わした会話は「行って来ます。」と「嗚呼。気を付けてな。」だけだった。約束なんてしていない。約束はしていないが、トニーはアキラが学校から出て来るのを待っているのだ。
真夏の暑い陽射しの中で待たせていると自覚があるからこそアキラは机をガタガタと揺らし、急ぎ足で掃除に取り掛かる。からかい半分に「アキラ。お前の気持ちはよく分かる!綺麗だよな〜、あのお姉さん!」とアキラの頸に腕をまわして妨害してくる同級生の男子も軽くあしらって、アキラは箒を片手に掃除に勤しむ。黒い髪をピンクのリボンで結った同級生の女子にも「男の子って現金。」と呆れられながら、アキラは唇を歪ませて手を動かした。
掃き掃除を終えてカタンと机を元に戻す。暑い日には堪える掃除を終えて額の汗を拭い、アキラはちらりと窓の外へと視線を向ける。校門の日陰にはまだトニーが立っているが、その手には知らぬ間にチョコレートでコーティングされた棒状のアイスが握られている。どうやらアキラを待つ間の暑さに耐え切れず何処かでアイスを調達してきたらしい。紅い舌先でアイスをぺろりと妖艶に舐める姿に掃除終わりの男子達が窓へと張り付いた。トニーがチョコレートを舐め取るように舌を動かし、食むように小さく齧りつけば、欲を孕んだ言葉とともにざわざわと騒がしくなる教室。アキラは頭に血がのぼる思いで鞄を乱暴に掴み校門へと駆け出した。
「トニーーッ‼︎‼︎‼︎」
真っ赤に頬を染めながら叫べば、トニーはにやりと微笑み、アイスを握っていない方の手でひょいっと指を額に翳す。トニーが最初に出会った時にもした仕草だ。女性となった今でも仕草の一つ一つがよく似合う。その仕草にドキリと心臓を高鳴らせながらも、兎に角と、アキラはトニーを校門から引き離してどんどん市街地の方へと向かって行った。何も告げず、大股で先を進むアキラにトニーは頸を傾げる。
「何を怒ってるんだ、アキラ?」
心底不思議そうに尋ねるトニーにアキラはうぐっと喉を詰まらせた。何に腹が立っているのかアキラ自身にも分からない。ただ、アイスを食べているトニーの姿を同級生に見せたくなかった。ぎゅうっと拳を握れば、「嗚呼。」と何かを察したようにトニーは笑顔を向ける。そうして短いズボンの後ろポケットからある物を取り出したトニーはアキラの頬に冷たいそれを押し付けた。
「アキラの分もあるぞ。まあ少し溶けてるが、お前が遅いのが悪い!」
ぴたりと頬に触れる冷たい感触。それとは別に、心に過る熱い滾りがアキラを動揺させた。
「アイス1つでそんなに怒るな。」
ふわりと向日葵のように明るく微笑むトニーは眩しい。アキラは頬に触れたアイスを受け取って、ふいっとトニーから視線を逸らした。アイスを舐めながら、片手をポケットに突っ込み上機嫌で歩くトニーは普段と何ら変わりない。しかし、ふわりと揺れ動くたびに良い薫りが鼻を擽る短い髪。妖艶な唇。ぷるんと跳ねる胸。すらりと伸びた白い脚は普段のトニーとは違うと、嫌でも訴えかけてくる。その違いが無自覚に男性を魅了している。その事実を認めれば、アキラははあぁと深く溜息を吐き出した。心のもやもやが広がるが、どうにもそれを解明出来ずにアキラは半ばヤケクソのようにチョコレートでコーティングされたアイスを噛み砕いた。甘いチョコとアイスが口内でとろりと溶ける。
「お姉さん。暑くないの?俺たち涼しい場所知ってるんだけど、今からどう?」
突然の若い男達の声にアキラの足がぴたりと止まる。振り向いてみれば声を掛けられたのはやはりトニーで、本人は長い睫毛をぱちぱちと揺らし呆気にとられていた。夏の日差しに焦がした肌を見せつけて、いかにもナンパしてますと言わんばかりの緩い服装の男性2人にアキラは思いっきりに息を吸い込んで声を張り上げようとした。トニーを護らないと…!その一心で動き出したアキラだったが、その心意気もトニーの言葉に一刀両断される。
「おいおい。今のはナンパか?日本人は恋に消極的だと聞いていたが、ナンパも消極的なんだな。そんな口説き方で女性がついてくるとでも?
百戦錬磨の俺にしてみれば冗談もいい所だ。いいか?本当の女性の口説き方と言う物を見せてやる!」
男性2人にビシッと腕を伸ばし、人差し指を突きつけ自信満々に宣言したトニー。突然の宣言に呆気にとられたアキラと男性達は口を開けたままその場に立ち尽くした。食べかけのアイスをアキラに手渡し、3人を放置したまま視線をすらりと動かし、傍を歩いていた1人の女性に狙いを定めたトニーは自信満々に歩き始める。歩き方もより優雅に、表情もキリッと整えて屈み込んだトニーは柔らかに声を漏らす。
「失礼。お嬢さん、ハンカチを落としましたよ。」
振り向いた黒いカジュアルスーツの女性の前にふわりと揺らした白いハンカチはトニーが歩きながらポケットから取り出した物だ。
「え?あら、すみません。」
「いいえ。」
スーツのポケットを探り、照れたように微笑むカジュアルスーツの女性にトニーはにこりと微笑み、そして大きな瞳でじっと女性を見据える。女性の頬が仄かに赤みがかってゆく。
「綺麗な紅い髪だ。とても、美しい。」
「え?そんな…」
「君、誰かに似てるって言われない?誰だっけな…ほら、あの大物女優の。いいや、君の方が美しいかな。もっと近くでよく見たら分かるかも。ほら。もっと近くに。」
眼差しを外さないままに肩に手を触れてトニーはカジュアルスーツの女性を引き寄せる。さり気なく、嫌悪感を抱かせないようにしながら。カジュアルスーツの女性も満更ではないように頬を紅く染めながらトニーの瞳に釘付けになっている。
「君の事をもっと知りたいな。」
「ぁ…お、お姉様…」
「わああああああああっ!ダメだー!」
百戦錬磨のプレイボーイ トニー・スタークの魅力に見事陥落し、今にもキスしそうになるカジュアルスーツの女性とトニーの間にアキラが割って入る。ハッと我に返ったらしいナンパ男達は恥ずかしそうに慌てて立ち去り、カジュアルスーツの女性は唇に指をあてながら熱に浮かされた表情でいまだにトニーを見据えていた。
「何をやってんだよ!」
「なにってナンパの下手な日本人にレクチャーを…」
「今のトニーは女性だろ⁉︎」
叫んだアキラにトニーは眉間に深く皺を刻み込む。
「どんな姿をしていようとも、俺は男だ。アキラ。」
真剣な眼差しで告げられた言葉にアキラは酷く動揺した。女性の体となったトニーに揺り動かされる心の奥。燻る熱や、もやもやと苛立ちに変わる熱に、ぐちゃぐちゃに掻き乱される。トニーの言葉にアキラは心を削られる思いだった。
焦がすような夏の暑さの中で、地面に落ちた2つのアイスがどろどろに溶けて流れてゆく。

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