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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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ディスウォAVENGERS小説【夕陽色のベンチ】最終回ネタバレ注意

ディスウォAVENGERS小説【夕陽色のベンチ】

最終回ネタバレ注意。取り急ぎで書いたアキトニ。腐向け。
素敵な物語を1年間有難うございました!お疲れ様でした。

『追記を読む(↓)』からどうぞ。



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あの日。夕陽色に染まるベンチで未来の約束をして、トニー・スタークと離れてから1年が過ぎた。時折 「大変な事件が起きた。力を貸してくれ。」とアイアンマンが俺の所へやって来る。大変な事件が起きている間は一緒に居られるけど、事件が解決したらまたトニーとは離れ離れ。不完全なバイオコードを身に宿していた時みたいにずっと一緒には居られない。
はあぁと深く溜息を吐き出して俺はあの日 トニーが座っていたベンチに座った。夕陽に照らされた風景は俺の胸をじりじりと焦がして、気持ちを焦らせる。待っていてくれるとトニーは言ったけど、日々が経つ程にトニーが遠い存在に思えてくる。
一緒に戦えるアーマーの開発には膨大な知識が必要で、勉強をたくさん頑張っても俺は父さんや兄さん程に頭が良い訳じゃないんだと現実を知る。成績は上がったけれど天才には程遠くて。知識を吸収しても、それはトニーの凄さを実感するだけでトニーの傍に居れる道を照らしてくれる訳じゃあなかった。
誰もいない公園に吹く風は少し寂しい。
絶対に諦めたくない。トニーの隣は誰にも譲りたくない。
けれど、トニーの傍に立てれる人間がどれほどの知識と優秀さを持たなければならないかを知って、俺は現実に打ちのめされてる。膝の上に開いた教科書の知識だけじゃ足りない。教科書の薄い紙をくしゃりと握り締めて俺はまた溜息を吐き出した。
トニーの傍に居たい。この想いだけで傍に居れたらいいのに。
見上げた夕焼け空に小さく微笑むトニーを思い出して俺はうっすらと瞼を閉じた。時折 こうしてトニーを思い出さないと忘れてしまいそうで…



「……ん…」

肌寒い。意識を取り戻したら空は黒く染まっていて、星達がきらきらと瞬いている。うっかり眠ってしまったみたいだ。慌てて起きようとして膝の上の重みに気が付いた。見下ろせば俺の膝を枕にして小さく寝息をたてるトニーがいる。人から見えないようになんだろうな。俺のお腹の方に顔を向けて、安心しきったように肩を穏やかに揺らしてる。背中に回った腕は俺の服を掴んでて離さない。
会いに来てくれたんだ…でも、なんでこんな所で一緒になって寝てるんだよ⁉︎
無防備すぎるだろ、トニー!
言いたい言葉は喉に引っ掛かったままで、俺はトニーの髪を指で梳かすように優しく撫でた。

「やっぱり俺、トニーの事が好きだ。大好きだ。ずっとずっと一緒に居たいよ、トニー。」

素直な気持ちを言葉でぶつければ、寝ている筈のトニーの頬が夕陽色に染まる。そうして両手を動かしたトニーは俺の背中をぐっと押して俺のお腹に隠れようとする。体格差があるんだから隠れれる筈がないのに、可愛い俺のパートナーは起きてないと主張するように俺のお腹にぐりぐりと顔を押し付けた。

トニーの隣に立てれる人間は数少なくて。それでも其処に憧れる人が大勢いると知った。俺がトニーの隣に立てたのは偶然。でも、偶然を偶然だけで終わらせたくない。トニーとの出会いも、トニーの隣に立つ意味も、この想いも、必然だったんだと胸を張って言いたい。

「大好きだから。きっと追い付いてみせるからさ。だから俺が隣に立てるまで待っててよ、トニー。」

バサリと地面に落とされた教科書。その音に紛れてトニーの唇が小さな言葉を発したのを俺は聞き逃さなかった。
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