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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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ディスウォAVENGERS小説【Dear Xmas,Dear Love】

ディスウォAVENGERS小説【Dear Xmas,Dear Love】

Xmasのお話続き。ディスウォアベンジャーズでアキ→トニなアキ×トニ。
私服トニーは可愛い。(笑)

『追記を読む(↓)』からどうぞ。





トニー・スタークは煌びやかな男だ。根暗とは程遠い。天才的な研究者にはあまり居ないタイプの、所謂、華がある男。ナルシストな彼は目立つ事を好み、人前に出れば必ず何かをしでかしてくれる。良い意味でも。悪い意味でも。


トニーから少し遅めのクリスマスパーティーの招待状を貰った俺と息子2人は、パーティーの当日、俺達を迎えに来た車を見て早速やれやれと呆れた溜息を吐き出した。ちょっと狭い場所を走ればすぐに道を塞ぐんじゃないかと思える程にやたら長い車は日本でもあまり見掛けはしない。黒塗りの外車。有名なリムジン。

「これ、もしかして…」

「間違いないなく、スタークさんからの迎えだろうね。」

「何処のパーティー会場に案内するつもりだ、あいつは。」

降りてきた運転手に扉を開けられ、呆れながらも誘われるまま車内に乗り込む。3人で乗るには広すぎる、気高く美しい車内。座り心地の良い其処に腰掛けて俺は唇を歪ませた。

「なんだか、この服装じゃあ場違いみたいだね。」

苦笑して小声で話すヒカルに俺も同意して頭を押さえた。頭が痛いとはこの事だ。あいつには常識がないと言うか、少しやり過ぎる癖がある。溜息を吐き出してチラリと横を覗けば、アキラはキラキラと眼を輝かせてふかふかのシートを撫で回していた。

「ねえ、兄さん。この車って普段トニーも使ったりしてるのかな?」

「ど、どうだろう?」

「あんまり使わないんじゃないか。あいつは車を運転されるより、自分で車を運転する方が好きだからな。セレブの必需品よりも駆動性。エンジンも自分で組み立ててメンテナンスしていたからな。」

俺の言葉にアキラは関心の声をもらして嬉しそうに笑う。何だ、アキラ。そんなに車が好きだったのか?まあ、男はカッコイイ車が好きなもんか。俺は小さく微笑んで昨日の電話でのトニーとの会話を思い返した。

『はあ⁉︎アキラがジェシカを好きになった⁉︎』

「声が大きい。黙って協力してやってくれ。お前はアキラのパートナーでパーティーの主催者だろ、トニー。」

『嗚呼、協力するのは構わないが…。いいのか?俺にバラして。家族として、親であるお前が協力してやるのが1番なんじゃないのか?』

「色恋沙汰のプロが手伝った方が上手くいくだろ?」

『仕方のない奴だ。まあ明日を楽しみにしてろ!』

さて、プレイボーイで金持ちのトニーに任せたのは成功だったか。失敗だったか。苦笑して俺は窓の外の景色を眺めていた。車道を走ってゆけば次第に車の通りが少なくなってゆく。トニーの私有地に入り、そわそわと落ち着きをなくしはじめたアキラがやたら服装に異常がないかチェックをしだす。仕方のない奴だ。落ち着けと帽子の上から頭を撫でてアキラを押さえた。アキラの唇がにししと照れた笑みを浮かべる。やがてとまった車から忙しなく飛び出したアキラは腕をぐんと空に伸ばして声を張り出した。

「着いたー!兄さん、父さん!はやく!ほら!」

「嗚呼、分かった。分かった。」

辿り着いたトニーの別荘内へと入ればリビングルームはホログラムとクリスマスのオーナメントで綺麗に飾られて、家でするような子供のクリスマスパーティーとはまた違う“大人らしさ”を醸し出していた。きらり、きらりと輝く天井は星空のように何処かロマンチックで、トニーの趣味の良さを悟らせる。流れる音楽も美しいピアノの調べ。上出来だ、トニー。やはりお前に頼んで正解だったな。

「あっ、エドにクリス!」

「よお。」

「久し振り。」

ソファーで談笑…と言うよりはエド君がクリス君に一方的にヒーロー解説をしていただけのようだが、2人に話し掛けたアキラはキョロキョロと周囲を見渡す。目当ての人物が居ない事に小さく肩を落とすアキラにエド君が首を傾げて声を掛けた。

「どうかしたの?」

「えっ!いや!他のみんなはどうしたのかな?と思ってさ!」

「キャップ達なら…」

「待たせたな。」

その声と共に室内へと入って来たヒーロー達は4人。キャプテン・アメリカ、ソー、ハルク、ワスプだ。彼らは手に手に飾られた料理を持ちそれらをテーブルへと並べてゆく。見た目にも鮮やかなクリスマスのフルコース。「もちろん。お酒はなしよ。」と微笑むワスプはしゅわしゅわと炭酸の弾けるジュースをグラスに注いだ。苺がたくさん乗ったクリスマスケーキにクリス君が視線を釘付けにされて、エド君は久し振りのハルクに抱きついている。ヒカルもソーと会話を始めていた。だが賑やかなパーティーの開始にはまだ人数が足りない。キョロキョロと周囲を見渡すアキラは小さく溜め息を吐き出した。

「もう!信じられない!
せっかくのクリスマスパーティーなのに貴方達、普段着ってどうゆう事?これだから男の子って…。」

甲高い呆れ声に一同が振り向けば今回の重要人物であるジェシカちゃんが女の子らしいパーティードレスを身に纏い俺達の服装を叱る。普段着で着たのは失敗だったか?俺は唇を歪ませたが、其処は彼女のパートナーでもあるワスプが俺達の不甲斐なさをフォローしてくれた。

「仕方ないわよ、ジェシカ。身内のパーティーなんだから、みんな気が抜けちゃってるの。いいじゃない。たまには自然体も。
た だ し、私達女の子はお洒落で楽しみましょう!」

「…それもそうね!」

ジェシカと同じくパーティードレスに身を包んでいたワスプはひらりと体を揺らして「どうかしら?」と尋ね、ジェシカは両手を合わせながら「素敵!似合ってるわ、さすがワスプ!」と盛り上がる。次はジェシカちゃんがひらりと衣装を揺らす番だ。俺はぽかんとしたまま立ち尽くすアキラの肩を肘でつんと小突いて促した。彼女に言う事があるだろう?可愛いよとか綺麗だとか。それだけでも女性の印象は違うもんだ。だがアキラは訳が分からないと言わんばかりに首を傾げて目をぱちぱちと瞬かせた。おい、アキラ…。

「悪い。仕事で遅くなった。」

そんな時、室内へと入って来たトニーにアキラの顔が一瞬で歪む。

「あああああ〜〜〜っ!!!」

突然のアキラの大声に驚いたクリス君が皿からケーキをポトリと落とし、エド君はわたわたとジュースを取り落とす、そのジュースを掴もうとしたハルクは力の余りグラスをぐしゃりと握り潰した。きょとんとした表情でアキラを見つめるワスプとジェシカちゃん。アキラはぷるぷると体を震わせながらトニーを指差して声を放った。

「なんでアイアンマンの姿でパーティーに来るんだよ!トニー!」

「なんでって、俺はヒーローだぞ?ヒーローがヒーローの格好してちゃダメなのか‼︎?」

アキラの言葉に眉間に皺を寄せたトニーが反論をした。トニーがアイアンマンのアーマーを着て来る事はよくある。これでもトニーは多忙な身だ。分刻みに近いスケジュールをこなすのに機動性に優れたアイアンマンのアーマーを纏う事はなんら不思議じゃない。だがアキラはさもそれが不満ですと言わんばかりの表情で不貞腐れる。

「…せっかく……普段着で一緒にいれると思ったのに…。」

ぼそりと呟いた言葉を聞き取ってトニーはやれやれと溜め息を吐き出してアイアンマンのアーマーを外して脱いでゆく。アーマーの下にはよく研究室で見掛けた黒いTシャツを着込んでいて、トニーはアーマーをすべて取り外すと両手を上げて「これで満足か?」とアキラに問い掛ける。するとアキラは僅かに頬を紅くしながらにっと嬉しそうに笑顔をみせた。

「うん!やっぱりトニーはそっちの方が可愛い!」

「か、可愛い‼︎?」

おいおい!言うべき相手が違うだろう、アキラ!突然の言葉に動揺したトニーもどうなってるんだと言わんばかりの眼差しで俺を見てくる。そんな俺達を他所にアキラは「うん。トニーは可愛いよ。」とにっこり微笑んでトニーの両手にそっと手を触れる。そうして動いたアキラはトニーの胸元で輝くアークリアクターに顔を寄せ小さくリップ音を響かせた。固まるトニー。いや、周囲のみんながこれには固まった。
まさか…。おい、まさか…。アキラの言葉が頭の中で甦る。アキラが好きなのは俺達もよく知る人物で、我儘で、他人を振り回すけれど優しい、金持ちで…嗚呼、ジェシカちゃん以外にもう1人、当て嵌まる人物が居たじゃないか!

「ふふ〜ん。アキラ。貴方やっぱりそうなんだ?」

不敵な笑顔でニヤつくジェシカちゃんにアキラはハッとしたように頬を真っ赤に染めて慌てだす。

「い、今のはほら!パーティーに呼んでもらった御礼!別に、変な意味じゃないから!」

わたわたと慌てながらトニーから離れてゆくアキラ。料理が並ぶテーブルからジュースを取ってぐびぐびと飲んでゆく。ただ、時折ふと横目でトニーを確認して嬉しそうに唇を緩ませる。嗚呼、間違いなく恋している顔だ。まだ状況が読み込めないのか眉間に皺を寄せたまま首を傾げるトニーの肩を俺は勢いよく掴み、ひそひそと声をひそめる。

「悪い。アキラの好きな相手はジェシカちゃんじゃあなかったみたいだ。まあ、頑張れよ。」

ウインクを飛ばしながら背中をバンバンッと叩けば、トニーは意味が分からないと言わんばかりの表情で「俺が練りに練った計画はどうするつもりだ!」なんて尋ねてくる。トニー、お前も案外に鈍いんだな。苦笑しながら俺もクリスマスパーティーの料理を摘みにテーブルへと向かった。

「父さん、ずるい。」

「嗚呼、悪い。だが、少し話したくらいで頬を膨らませて嫉妬するな。なあ、アキラ。」

「なに?」

「トニーは攻略し難いぞ。頑張れよ。」

俺の言葉にアキラは小さく握り拳をつくって笑顔をみせた。
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