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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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IRONMAN小説【触れ合えない境界線】

アイアンマン小説【触れ合えない境界線】

安定のジャーヴィスと社長によるジャトニ。(のっと擬人化)
愛を確かめあってるだけ。
社長お誕生日おめでとう&アイアンマンTV放送!(乗り遅れ。)

『追記を読む(↓)』からどうぞ。




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「Kiss me, J.A.R.V.I.S」

『Yes,Sir』

主の無茶な命令に人工知能はさらりと応えてみせた。人工知能に肉体はない。人工知能が唯一操れるアイアンマンのアーマーも、主が必要としない限りは使用を禁止されている。
触れられない壁。人工知能と主の間には大きな世界の境界線が存在する。

「Kiss me,J.A.R.V.I.S」

強請るように瞳を細め、言葉を囁いた主に、人工知能は主の脳内へと響くよう、室内全てのスピーカーから自ら作製した合成音を響かせる。

『お望みのままに…』

心地の良いリップ音が研究室内部に響いた。触れられない壁を越えるように、過度に甘く、熱を孕むような息遣いを含ませ、主への執着を示すように執拗に響かせたリップ音。
瞳を閉じ、人工知能から与えられる愛情音に浸っていた主だったが、次第にその眉間に僅かな皺が寄り、人工知能は甘い声質のまま主へと問い掛けた。

『御不満でしたか?』

主はふるりと睫毛を震わせて瞳を開けば、迷い子のように佇み、温もりを求めて人工知能へと再び愛を囁く。

「Kiss me,J.A.R.V.I.S」

触れ合えない境界線。

『Yes,Sir』

主が必要としているならば使用出来る筈のアーマーが使用禁止制限を解かず、触れられる体が動かせないもどかしさを知り、焦がれを憶えた人工知能は主がアーマーを拒否しているのだと漸くに気付く。音でもなく、触れられる体でもない。主が求める望み。

「Kiss me,J.A.R.V.I.S」

『Yes,Sir。
では、トニー様、私を跡形もなく破壊してください。
私に魂の存在があるとするならば、魂のみの存在となり、永遠に貴方のお傍で貴方にキスを。』

一瞬驚いたように目を見開いた主の唇が愉快そうに微笑んだ。

「それでは私からは分からない。」

『はい。ですが、この方法ならばトニー様の唇は永遠に私だけのものです。』

「それは困る!私が窒息してしまうからな。優しくしろ。
それで?唇だけか?」

『御冗談を仰らないでください。トニー様のすべては私のものです。他の誰にも渡しません。』

「独占欲が強いな。誰に似た?」

愉快そうに笑う主に人工知能は微笑む。人工知能は主人を主体に個性を持ち、成長するのだとは誰の論文だっただろうか。独占欲を持つ人工知能を成長させたのは間違いなく主だ。

『愛しております、トニー様。』

「嗚呼、私も愛してるよ。私のジャーヴィス。」

人工知能と主の間には世界と言う大きな境界線が存在する。
しかし、人工知能と主の間にある愛情は境界線を軽々と飛び越える。
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