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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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IRONMAN小説【世界の歌姫】

IRONMAN小説【世界の歌姫】

アイアン主従小説。
J×社長(ジャトニ)でえろ雰囲気だけ。
アーマーを有効活用しませんか。
続きは気が向いたら書きます。(笑)

『追記を読む(↓)』からどうぞ。




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ことりと音がした。耳は確かにその音を拾ったのに振り向いてもそこには何もない。首を傾げ、視線をパソコンのモニターへと戻す。モニターに羅列する蒼い文字をなぞろうと人差し指を上げれば、ゆらりと手首の輪郭がまるで蜃気楼のようにぼやけた。はっと気づき息を飲む。途端に強い力で腕を掴まれ、頭上高くに引き上げられた手首が痛む。ゴトンと座っていた椅子が床にぶつかり悲鳴を上げた。

「ジャーヴィス‼︎」

咄嗟に叫んだがジャーヴィスからの応答はない。透明人間に掴まれたように空中に浮かんだ足先。足をばたつかせ、左手で右手首を掴む透明な“それ”を引き剥がそうと必死にもがいた。指先に伝わる触り慣れた金属の感触に確信を持ち、唇を歪ませ叫ぶ。

「ジャーヴィス‼︎手を離せ‼︎‼︎」

私の手首を掴んでいる“それ”が何なのか、その答えは呆気ないほどに簡単だった。私が造り上げたアイアンマンのアーマー。MARK27 ディスコ。光学迷彩機能を搭載したそれは上手く私の視界から姿を消している。やはり私は天才だなと自惚れてもいい。こんな状況でなければ。

「ジャーヴィス‼︎‼︎」

『Yes,my sir。』

再び名を叫べば漸くに応答した声。何食わぬ顔と言っていい程に涼やかに応えた声色に心中で毒を吐く。私が造ったアーマーを私に気付かれる事なく動かせる存在は私以外にジャーヴィスしかいない。世界最高で優秀なる私の可愛い息子は、ときに私の想像を遥かに超えるAI独特の愛情表現を私に見せる。

「J、お前に拘束趣味があったとは驚きだ。手を離せ。私にはそんな趣味はない。」

『申し訳ありません、トニー様。しかし、手を離す訳にはまいりません。今、手を離してしまえば貴方は私を警戒し、2度と触れさせてはくださらないでしょう。』

「これがその2度目だ。」

顰め面を作りモニター画面を睨むがジャーヴィスに怯む気配はない。それどころか、ふっとわざとらしく漏らした微笑みの声に余裕さえ表現してみせる。私が造り上げた世界最高の人工知能。当然だ。ジャーヴィスに恐怖はない。あるとするならば、日々膨大な計算をして進化を続ける知能と、心とも呼べる歪な私への執着だろう。
手首を掴んでいた指が固定するように私の体をさらに空中へと持ち上げる。それに伴ってモニター画面の向こうから、執着を纏った眼差しでジャーヴィスは私を見据えてくる。そう。これが2度目だ。

『憶えておられたのですね?あれ程に素晴らしい出来事を忘れてしまう筈がないとは思っていましたが、貴方は忙しい方ですから。』

忘れる筈がない。愛息子からのご丁寧な深海へのエスコートデートは忘れる事のない記憶として今でも鮮明に残っている。あの時のアーマーはMARK37 ハンマーヘッドだったな。デートと呼ぶには荒っぽく、強姦に近い。眉を顰めれば、ジャーヴィスはディスコの指で私の腰をゆらりと撫でる。成る程。愛しい息子は欲情も憶えたらしい。私自身でもあるアーマーを性的玩具として使用するのはいただけないが。

『MARK27を使用する意味を御理解頂けましたか?』

「よく見えるからか?お前から見て邪魔が映らない。」

『Yes,sir。透明な存在ならば貴方しか映りません。私が映す世界の歌姫は貴方だけです、トニー様。』

まったくこの愛息子は誰に似たんだと苦笑したくなる。透明な腕にズボンのボタンを外され、拒絶するように体を捻れば、ゆらりと甘く大事なところを撫でられる。客観視してもなかなかに面白い映像だろう。鼻で笑い、頭を支配する熱を私は無意味な抵抗をする事でかなぐり捨てた。

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