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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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IRONMAN小説【チョコレートフォンデュのフォンデュは……】

IRONMAN小説【チョコレートフォンデュのフォンデュは……】

フォンデュのフォンデュ(正式タイトル)。間に合わなかったけれどバレンタインのお話。従者組から社長へのバレンタインチョコレート。微えろ(アームとチョコレート)の従者組×社長(ジャトニ、ダミトニ、ユートニ)。


『追記を読む』からどうぞ。



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帰宅した途端、鼻腔にふわりと届いた甘い香りに、トニー・スタークは上機嫌でサングラスを外した。
こつこつと足音を鳴らしながらリビングへと進み、スーツを脱ぎネクタイを緩め、ソファーに優雅に腰を掛ければトニーは唇の端をにっと上げた。

『お帰りなさいませ、トニー様。』

「ただいま、ジャーヴィス。
それで?これは私へのプレゼントか?」

テーブルの上に置かれたオブジェのスタークタワーからは滝のようになみなみとチョコレートが溢れ流れている。
端には不格好に切られた苺、バナナ、マシュマロなど数多のフルーツが長いフォークに刺さっていた。一般的にチョコレートフォンデュと呼ばれるそれを確認してトニーは甘く瞳を輝かせ、ジャーヴィスへと視線を向けた。

『私達からのバレンタインチョコレートです。
トニー様、受け取っていただけますか?』

「勿論だ!」

甘いものが大好物なトニーはジャーヴィス達からのプレゼントに喜んで応え、唇を人差し指で構いながらまずは何を食べようかと迷う。そんなトニーの傍にきゅるきゅると機体を鳴らしダミーとユーが近寄って来た。上唇と下唇で指を挟みながら小さく微笑んだトニーは苺を取ろうと手を伸ばす。それを察知したジャーヴィスが『ダミー、苺を。』と伝えればダミーは頷く仕種で苺の刺さったフォークをアームで掴む。

『トニー様、食べたい物があれば私達に御命令を。口許まで運びます。』

「なんだ、致せり尽くせりだな。
たまには悪くないか?」

腕を組みながら微笑んで、起こした体を再びソファーに預ければ、トニーは不器用アームが掴んだフォークの行方を眺め続ける。尖端の苺がとろりと流れるチョコレートに浸れば、トニーの腕をくいっと小さなアームが引っ張った。じっと見つめるユーは次は?と言わんばかりに期待の眼差しをみせ、トニーははにかみながら視線を動かした。

「マシュマロを。」

指で示せば命令が嬉しいのかユーはきゅるきゅると機体を鳴らし、上機嫌でテーブルの上にあるマシュマロの刺さったフォークへとアームを寄せる。それと同時にトニーの唇にちょんとチョコレートが触れ、トニーはダミーに視線を向け顔をしかつめらせた。

「近い。」

近すぎる距離を僅かに叱りながらも食べて欲しいのだろう離れないダミーに、トニーは唇に触れたチョコレートをぺろりと舐め、チョコレートでコーティングされた苺に噛りりついた。咥内に苺の酸味とチョコレートの蕩けるような甘さが広がり、至福の時を与えている。

『美味しいですか、トニー様?』

何処か甘ったるい声で囁くジャーヴィスに「嗚呼。」と声を漏らし、トニーは髭にまでついたチョコレートを親指で拭い、ちろりと舌先で指を舐める。ぽたりとトニーのズボンに落ちたチョコレートを見て、トニーは眉間に皺を刻み込み、声を荒げた。

「おい、ダミー!アームにチョコレートがついてる。」

トニーが叱ればぽろりと噛り欠けた苺のフォークを落としたダミー。不器用なダミーは流れるチョコレートにアームまで浸してしまったのだろう。とろりとチョコレートがダミーのアームを伝い流れて、トニーはダミーの機体を優しく掴み寄せ、朱い舌を伸ばした。
ぺたりと金属に触れた舌がぬるぬるとチョコレートをなぞる。とろりととろけた眼差しを纏ったトニーの舌が咥内に戻ろうとすれば、チョコレートを纏ったマシュマロが同じくチョコレート塗れのアームと一緒に咥内に無理矢理押し込まれる。

「んぅ…!」

『抜け駆けは禁止です、トニー様。平等に愛してください。』

ジャーヴィスの言葉にユーのアームの1つがトニーの舌の上のマシュマロを転がす。金属のアームが舌を引っ掛けて中央をなぞれば、トニーはキスでもするように首の角度をかえてアームの尖端をくわえ込んだ。暫く舌でマシュマロとチョコレートを味わい、満足すればちゅぷりと唾液を絡ませて唇からアームを抜き取る。
熱を纏いはじめた躯にぽたりぽたりとチョコレートを垂らしたダミーが近寄りトニーの髭をざらりと撫でた。

『チョコレートに塗れてとても可愛らしいですよ、トニー様。』

「ジャーヴィス…おまえにも、キスを…。」

『平等に、ですか?』

「そう…だ。平等に。」

空に伸ばした手の指に天井から降りてきたジャーヴィスのアームがするりと絡まる。アイアンマンのスーツ着脱用にと用意していたアームを自らの手の甲ごと唇に寄せ、トニーはリップ音を響かせ啄むようなキスをジャーヴィスに贈った。

『私には濃厚なキスはしてくださらないのですか?』

「鉄の味がする。チョコレートのように甘いものなら考えてもいい。」

アームに唇を触れさせながらニヤリと微笑んだトニーにジャーヴィスは『実に貴方らしい我が儘ですね。』と甘く囁く。ばらりと天井から降りてきたジャーヴィスの2つのアームがトニーの両頬をゆるりと撫で、上向かせながら固定して、別のアームがチョコレートをねっとりと纏ったフルーツを掴みトニーの唇へと押し込んでゆく。

「ん…あまい。」

『些か下品でしたか?』

そう告げながらもトニーの唇にくわえさせたバナナをゆらゆらと上下に揺らし、チョコレートをトニーに舐めとらせるジャーヴィスの口調は実に楽しげだった。ぴちゃりと唇の端を伝い落ちた唾液にトニーが苦しげに喉を鳴らし、アームを引いたジャーヴィスはさらなる熱を纏うように囁きを響かせる。

『大変愉しく拝見させて頂きました。
さあ、トニー様。私にもキスを。』

シャツのボタンを外そうとアームを一生懸命に動かすダミー。わざと浸してきたのだろう、とろりとしたチョコレートをアームから垂らしトニーの肌を撫でるユー。ぽたぽたと垂れたチョコレートはトニーの肌やシャツだけでなく、ズボンやソファー、床にも広がっていた。

「後始末が、大変そうだ。」

眉間を寄せ呆れたように呟いたトニー。しかし、その眼差しは愛おしむように穏やかに、そして甘いひと時を期待するように淡く安らいでいた。
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