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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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IRONMAN小説【風邪ひき社長と従者組】

IRONMAN小説【風邪ひき社長と従者組】

ジャーヴィス×トニー。従者組×トニー。
アイアン従者組3体(ジャーヴィス、ダミー、ユー)が擬人(アンドロイド)化しております。
安定の風邪ひきネタです。皆様も風邪にはご注意下さごほごほ。(笑)
社長「こほこほっ。」
ダミー『(抱き着き!)トニー様、しんじゃやだぁー!』
ユー『(抱き着き!)やだぁー!』
社長「縁起でもない事をいうな。(`・ω・)」

『追記を読む(↓)』からどうぞ。




-------------------




こほこほっと渇いた咳が幾度も室内に響き、執事服を着た男は手袋を嵌めた手でコップにミネラルウォーターを注ぎ込んだ。
静かに歩み寄ったベッドに片膝をつき、体温の高い主人の背中とベッドの間に腕を差し込む。
そうして男は主人をゆっくりと抱き起こした。

『トニー様。』

ジャーヴィスが呼べばトニーは朦朧とした意識で瞳を薄く開いてみせる。

(幻覚か…?)

こほこほと咳込み胸を揺らしたトニーは目の前で自分を見据えるジャーヴィスの表情に夢心地を覚えていた。


パイプ椅子の上に立ち上がり、テーブルに置いてある数種類の薬品をスプーンで適度に掬いあげ、ミキサーにほうり込んだユーは納得の表情でミキサーの蓋を全身全力で押さえこみスイッチを動かした。
ガタガタガタガタと振動するミキサーの上にお腹を乗せ蓋が飛ばないように全力をつくしたユーは、スイッチを切り椅子に戻ろうとしてミキサーごと床にひっくり返る。
ゴシャンッと響いた鈍い音にジャーヴィスに抱き起こされたままのトニーの右手がユーに向けられるが、いつもの叱り声はなく、ひゅっひゅっと掠れた空気の音だけを室内に響かせる。
やがて力尽きたようにぱたりとベッドに落ちた右手に、ユーは床に零れた栄養ドリンクをモップで拭い取りはじめた。
キュッキュッと室内に切なくモップの音が響く。

トニーの傍らで濡れタオルを絞っていたダミーが不器用にトニーの額にタオルを押し当てれば、額からぼたぼたと絞り切れていなかった水が頬をつたい流れ落ち、眉間を寄せながらこほこほと咳込むトニーは懸命に指を動かしタオルを額から外そうとする。
しかし、それすらも辛い様子で、ジャーヴィスの腕に身を預けたままトニーは漸く動く事を諦めた。
ジャーヴィスの指がびしょ濡れのタオルをトニーの額から外し、指でトニーの頬を優しく撫で拭けば、トニーは安堵したように息を熱く吐き出す。
こほこほと咳込む頬は熱によりいつもよりもずっと朱い。

『水だけでも飲んでください。』

差し出したコップをそっとトニーの唇に寄せ、水を飲ませようとするジャーヴィスの表情が揺れている。
傍らでタオルを絞りなおしているダミーの手がふるふると震えていた。

コップに唇を寄せ、こくんとミネラルウォーターを飲み込んだトニーは怠く重い右手の指を僅かに動かしてみせる。

『トニー様?』

熱にやられた喉の代わりに皮膚下にある機械でジャーヴィスに指示を出す。
指示された通り抱き寄せ、ぐっと近付いた距離に満足そうにトニーの唇が微笑む。

『…トニー様。
風邪は人にうつせば早く治るそうです。
キスも有効手段だと。
私は人ではありませんが、試しても?』

至近距離でじっと見据えて告げてくるジャーヴィスにトニーは朦朧とした意識でしばし考え、やがてふと淡い微笑みを浮かべた。

こほこほっとトニーの咳がとまるタイミングで唇を重ねたジャーヴィス。
トニーの指が再び小さく動き、ジャーヴィスは僅かな表情変化を顔面に造ってみせる。

「こほっ…ムードがごほこほっ。」

喉が痛むであろうに無理に喋ろうとして咳込むトニー。
そんな主に眉を下げながら『失礼しました。』と微笑んだジャーヴィスは、耳障りにならない程度の音量で室内に音楽を流し始める。

咳がとまる瞬間に再び唇を寄せれば、隙間から割り込んだダミーがトニーの唇にキスをする。
ダミーの唇が漸く離れれば、今度はぱたぱたと駆け寄ってきたユーの唇がトニーの唇を奪い、トニーは堪らず噴き出し笑ってしまう。

『トニー様、治る?』

『キスしたから治る?』

今にも泣き出しそうな表情で必死に問い掛けてくる2体に両手を握らせてやり、トニーはジャーヴィスの蒼い瞳を見詰める。
指をとられたから直接命令はもう出せない。
けれどジャーヴィスはゆっくりと顔を寄せ、トニーの熱を奪うように深く唇を重ね合わせた。

「(嗚呼…もうそんなに不安そうな顔をするな。ただの風邪だ。)」

傍に寄り添う3体にトニーは小さく温かく微笑んだ。



【後日談】
(おまけにつき会話文のみ。)


ジャーヴィス『トニー様、どうやら私は風邪をひいてしまったようです。』

トニー「お前が?ウイルス感染でもしたか?
すぐになおしてやる。
構築データを展開しろ。」

ジャーヴィス『いいえ、トニー様。キスで治ります。』

トニー「仮病を使うな。」

ダミー『トニー様ー!こほこほするー!』

ユー『トニー様ー!僕もー!』

トニー「……。」

ダミー&ユー『『キス…』』

トニー「絶対にしないからな!!!」
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