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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

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IRONMAN小説【変態は変態を呼ぶ~FRIEND~】

IRONMAN小説【変態は変態を呼ぶ~FRIEND~】

ささやかなゲイリー→∞→∥(ブロック)ジャーヴィス×社長のつもりです。
ゲイリーさんの暴走ぶりを書くのが楽しくなってきました。(笑)

『追記を読む(↓)』からどうぞ。




-----------------


~FRIEND~

言い方は悪いが…俺の友人は、ちょっと頭がおかしい。
普通じゃない。
何処がかと言われたら…そうだな、彼を見れば分かるだろう?
分からない?
その通りだ。
あれでも本人はなりきってるつもりなんだよ。
知ってるだろ?
嗚呼、あの顔じゃあ本人に失礼だな。そこは仕方がない。生まれ持った顔なんだから、こればっかりは諦めるしかない。
…嗚呼、話はそこじゃない。
分かっててやってるだろう?
あの特徴的な髭だけでも気付く奴は気付くさ、髪型は…あんまり似てないがな。
とにかく、俺の友人はあの有名なヒーロー、トニー・スタークの大ファンだ。
一言で済む話だったな。
簡潔に話を進めよう。
俺の友人は頭がおかしい。
これは間違えようがない。
だから、今日も彼はおかしかった。俺にとってはいつもの事だ。

今日は仕事の機材を運ばなくちゃならなくてな、朝からずっと重労働さ。
重い荷物を車の荷台から室内へ、荷台から室内へ。何往復も。
なあ、腰痛めたら労災おりるのか、これ?
それはいい?嗚呼、すまない。
それで2時半頃だったかな、やっと仕事を終えた俺達は遅いランチをしに近くのカフェに寄ったんだ。
『マザーグース』って名前のカフェだったな。
レンガ張りのされたアンティーク調の内装で、店自慢の品はサンドイッチ。ツナが1番人気だ。
俺はツナが苦手だからハムを…嗚呼、それはいい?
それで友人とテーブルに座って注文したサンドイッチが運ばれて来るのを待ってたんだよ。
そうしたらある男が店に入って来たんだ。
格好は…あー…灰色の地味なパーカーを着てた。黒ぶち眼鏡も掛けてた。
……よく見てなかったんだろうって?
当たりだ。
あんたは店に入って来る客の1人1人をわざわざ観察する趣味でもあるのか?残念ながら俺にはない。
それで、その男が俺達の後ろの席に座った。
俺はちょうどその時運ばれて来たハムサンドに噛り付こうとしたんだが、友人がやたら後ろを振り向いてその客の事を気にしだしたんだ。

「何やってんだ?」
と俺が問えば、
「似てる。」
と興奮して友人は俺に訴えてくる。
嗚呼、似てると言うのはトニー・スタークにって事だ。分かってるって?嗚呼、分かるよな。悪かった。
それで友人があまりにしつこく後ろの客の様子を窺うもんだから、俺は苛々してきて、近くのテーブルに居た女性客のパソコンを示して言ってやったんだ。

「おい、ほら、あそこを見てみろ!
お前が御執心のトニー・スタークはニューヨークから生中継で会見中だぞ。
こんなカフェにいる筈がない。」

友人はその言葉に眼を見開いて振り向いて…嗚呼、いつもなんだ。言っただろう。頭がおかしい。
それで歓喜の声を上げたんだ。
そして「録画していない!どうしよう!」と嘆いていた。
…感情の起伏が激しい奴なんだ。困った奴だ。
それを見てドン引きした美しい女性が立ち去ろうとして、俺と目が合った。
俺は訴えたんだ。
「こいつは馬鹿なんだ。」と、彼女は「分かるわ。」と頷いて席に座りなおしたよ。
このままパソコンを持って去ろうものなら、彼女の足に抱き着いてでも友人は彼女を止めただろう。
すらりとした魅力的な足だった。
そうだ!彼女の名前は?
今は関係ない?
勿体ない!
君は美人を見たら口説かない質か、損するぞ!
で?
嗚呼、友人はパソコンにくぎづけだったよ。
トニー・スタークが観客に微笑めば気持ち悪いくらいに笑顔になるし、トニー・スタークが話す言葉1つ1つに頷いたり、せわしなく「彼は素晴らしい!」と俺達に訴えてみたり。俺にはいつもの事、慣れっこだ。
女性同様に店内にいるみんなも友人の興奮ぶりに呆れ果てていたが、後ろの客だけはもくもくとツナサンドを食べてたな。

一瞬だけ俺と視線があったけど彼はフードを深くかぶりなおして俺達との接触を避けてた。
でも瞳ってのは違う。着ている物で雰囲気を消していても、瞳の奥の輝きが俺達とはまったく違う、輝いてるんだ。
俺は(まさか、有り得ない!)と思ったよ。
だからパソコンの中継に目を戻した。
その瞬間に生中継のトニー・スタークがカメラに向かって指を向けて不敵な笑みを浮かべたんだ。
その後は悪夢だ。
友人がばっと振り向いて「見たか!!?」と言いながらずかずかと俺に近付いてくる。

「トニーが俺に向けてメッセージを贈ってきた!!!」

興奮しすぎで顔に唾が飛んできた。
それを友人は気にしないままに喋るんだ。
俺は不快になって近くにあったタオルを掴んで顔を念入りに拭きまくったよ。最悪だ。
顔を拭いてもいいか?
思い出したら気持ち悪くなってきた。

あー…で?何処まで進んだ?
嗚呼、友人が勘違いで騒ぎ出した所だ。
トニー・スタークは友人に向けてメッセージを贈った訳じゃない。
俺はそれを呆れながら話したんだが、友人は興奮してしまって「会いに行かないと!」とか「他の奴には伝わらないだろうけど、俺には分かるんだ!」とか「トニー、俺も愛してる!」とか騒ぎ立てて。
俺は病院に1度友人を連れていくべきだろうか?
…それはどうでもいい?嗚呼、急に心配になったんだ。
診断が出たらトニー・スターク大好き病と書かれるな。間違いないよ。
それで…

嗚呼、例の後ろの客がツナサンドを食べ終えて店員に声を掛けたんだ。

「美味しかったよ。贔屓にさせてもらおう。」

話しながら唇の端を指で舐めとる姿はやっぱり違うな。艶っぽかった。
そこからが凄い!
あれは俺も興奮したよ!
彼がぱんっと手を叩けば、みんなの視線が彼に向くんだ。
まるで突然そこに舞台俳優が現れたみたいに、両手を広げる彼にみんながくぎづけになる。
そんな店内の様子に気付かず入って来た太った中年男の足元からしゅんっと、飛んできた赤い物体が友人の顔面を殴り飛ばして…嗚呼、あれは痛かっただろうな。
友人は残念だがその瞬間に気絶したらしい、実に残念だった。
あれは素晴らしかった!
友人を殴った赤い腕が、手を広げる彼の腕にくっついたんだ。
知っている腕さ!
俺達が興奮し始めたのと同時だよ。
扉から次々にパーツが飛んで来て、彼の体を包み込んでゆく。
頭部が飛んでくる前にフードを脱いだ彼は悪戯っ子みたいに笑うんだ。
いつの間にか蒼くなったパソコン画面には“トニー・スターク、アイアンマンは何処に?”と表示されているだろう?

「私は此処にいる。」

装着されたアイアンマンのスーツの中からトニー・スタークの声が響いて、彼は一瞬のうちに飛び去って行ったよ。
嗚呼、トニー・スタークの演出は実に素晴らしいよ!
常識はずれだが、見る者を魅了する!
彼の一挙一動に俺達は惹かれるんだ!
嗚呼、すまない。唾が飛んだか?

結局 友人は会いたがってたトニー・スタークが居なくなるまで意識を飛ばしていたみたいだ。
いい薬じゃないかな?
今度 自慢してやろう。
え?それはダメだって?
あんたらに何の権限があって…嗚呼、トニー・スタークの為?分かったよ。
今日あのカフェでトニー・スタークに会った事は言わないでおく。
……あんたら、実はトニー・スタークの追っ掛けファンクラブか何か?
黒いスーツは趣味?
それファンクラブの衣装なのか?
おい、俺も入れさせてくれよ!
嗚呼、あんたのその眼帯は真似しないけどな。
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