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零の音

瀬対ユウキによる【グローランサー シリーズ】中心非公式ファンblogです。

GLIII 小説【鎮魂曲-Requiem-】

グローランサーIII 小説【鎮魂曲-Requiem-】


シオン視点の小説になります。
シオン+スレインです。
少々【IV~Return~】の要素も含んでおりますので未プレイの方はご注意下さいませ。


『追記を読む(↓)』からどうぞ。








【鎮魂曲-Requiem-】


終演へ向かう者へRequiemを……。


闇と同じ漆黒のローブを踏みにじる。生を持たぬ肉塊の感触など興味もない。いくらダーク・ロードとは言え力無き者は力ある者によって征される。それこそが本来の自然の摂理。
本来の力の使い方すらもしらぬ者などに力ある者を征す事など出来るはずがあるまい。
今はもう生もたぬ憐れなる肉塊に絶大なる力への捧げ物となるべく導きをしてやろう。

導きの双剣を振り下ろすは憐れなる肉塊の魂が宿りし場所。

ダーク・ロード。
貴様も俺の力となれ…っ!!!



「魔力よ大気に集いて敵を討て、ブラストッ!!!!!」
「っ!!!」
突如として放たれた魔力に振り下ろそうとしていた双剣を体ごと退かせる。
まだ抵抗する者がいたか…。
ダーク・ロードの従者は先に力への牲えへとして送ってやったはずだったのだがな。
だが、ちょうど良い…。
圧倒的力とは退屈過ぎる。抵抗する者がいてこそ絶大なる力は他者へと示す事が出来るのだから。

視線を向ければ魔力を放った男が静かに武器を構えていた。闇の精霊使いが着る薄汚い漆黒のローブを深々とかぶり、そして羽織った男。ローブに隠されてはいるがその体格は随分と華奢で手にした大剣が不釣り合いに感じる程だ。
だが、その男に興味を惹かれた。
この男、今は肉塊と化したダーク・ロードよりも闇の精霊使いとしての実力は… 上。
闇を纏う力が強く周囲を囲む精霊達がざわめき立つ。
そして、ローブから覗く琥珀色の瞳が俺の体を魂の奪い合いの歓喜へと導いた。
「くっくっく…っ、どうした?来ないのか?」
武器を構えたまま一向に動く気配のない男へ挑発の言葉を向けた。
「何故 人の命を奪う?
お前も闇の精霊使いなら分かるはずだろう…。
俺達がすべきは魂の奪い合いではなく、苦しみ、憎しみ、哀しみに迷える魂を輪廻へと送り出す事のはずだ。」
静寂に男の声が響いた。
この期に及んでまさか話し合いとはな… くっくっくっ、面白い男だ。
「愚問だな。
それで我らには何が残る?
我らが持つ力は力無き者の為にあるのではない!
我ら力ある者の為にこそあるのだっ!!!」
駆け出すと共に双剣を男へと振り下ろす。
振り下ろした双剣を真っ向から受けた大剣の刃が高音の音色を鳴らした。ほぼ互角の力は二つの刀を競り合わせた。
「誤った力の使い方は自らの身を闇へと堕とすだけだ!!!
ダーク・ロードならばそれが分からない訳でもないだろう、シオン!!!!!」
打ち込んだはずの刃がゆっくりと押し戻される。
この男、強い…。
緩めれば一気に押し戻されるであろう双剣へとさらに力を込めた。そしてもう一つの力を解放する。
「魔力よ、大気に集いて敵を討て…ブラスト!!!」
「っ!!!?」
爆発音が響く。
解放された魔力の爆発と爆風により男の体は舞い散る紙の如く後方へと吹き飛び そして地へと倒れた。
競り合い中の近距離での魔力解放。闇の精霊使いとは言え並の者ならば耐えきれまい…

だが、生きているか……。
ざわめきたったまま静まろうとしない精霊達がその男がまだ生きていると明確に告げていた。
あの短時間で防御壁となるレジストを唱えたか。
つくづく面白い男だ…。

内心 歓喜に満ちている。この俺をここまで愉しませる男がいたとはな…。
そして、もっと愉しませてくれるのだろう?
地へと倒れた男に視線を向ければ男は致命傷すら負っていないであろうその体を平然と立ち上がらせこちらを見据えてみせた。
爆風でだろうか深々とかぶっていた薄汚いローブは脱げ月の光に輝く銀色の髪が姿を見せていた。
「力ある者が自分の為だけに力なき者を切り捨て、それでお前には何が残る?
他者を支配する為の力か?
違うだろう、あるのはただ孤独だけだ。
シオン、お前が永久の孤独で苦しみ続ける道を選ぶと言うのなら…
俺は闇の精霊使いとしてお前の魂を輪廻に戻す事で救ってみせる!!!」
男が語る。
…俺が孤独だと?
……俺の魂を救ってみせるだと?
随分と笑わせる事を……
「くっくっくっ、良いだろう。
貴様の微弱な力で俺を倒せると言うのであれば、この魂 救ってみせるが良い。
ならば俺は貴様を絶望の闇へと引きずり堕とす事で貴様を跪ずかせるとしよう…。」
琥珀色の瞳が揺らぐ事なく俺を見据えた。


ヒュンッ。
「!」
風を切り裂き駆ける矢の音に俺は体を退けた。
「魔力よ集いて敵を切り裂く刃となれ!ウインドカッター!!!」
続いて巻き起こった竜巻に身動きを奪われるが実際の攻撃となる真空の刃をレジストで相殺する。
「--イ-様っ!!
-退き-下さいっ!!!」
闇の精霊使いの残党か。遠くから呼び掛けるような叫び声が響く。
魔力によっておこされた竜巻のせいでその声は途切れ途切れで聞き取りにくいが考えるまでもないだろう。
男の周囲に魔法陣が浮かび上がる。
脱出用魔法・リターン。
俺への足止めが終わる頃 男達の姿は光と共に消え去っていた。


戦いの後の静寂。
「…シオン。」
その呼び声と共に周囲の空間が歪むのを感じる。
「グローリアか。」
そう名を呼べば実体を持たぬグローリアはすっとその姿を現した。
「ダーク・ロードを倒したのね。」
グローリアは傍に転がったままの肉塊へと視線を向けそう話す。
「これで、もう貴方の邪魔をする存在は…」
「くっくっくっ…まだだ。
新たなるダーク・ロードがいる。
精霊使いの残党が呼んだ名…… スレインか。」
そう、貴様はゆっくりと時間をかけ導いてやろう。
絶望の暗闇へと……。



さぁ、愚かなる者へ。新たなるRequiemを奏でよう……。





End



※後書き※
【グローランサーIII】のシオン視点小説になります。シオンとスレインの初めての出会いとして書いてみました。
本編内の台詞から“シオンは完璧にSだ!(笑)”と思っていたので、小説を書いていてもとても書き易く とても楽しかったです♪(←ちょっ、えええっ!!?:笑)
【IV~Return~】でシオンとの関係を持っていたグローリアも小説内に出演させる事が出来たので満足です。(^-^)
それでは、まだまだ未熟者の小説ですが最後まで読んで頂き 有難うございました!!!m(__)m
この小説をお気に召して頂けました方は『拍手(↓)』の方からお願いします。

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